2007.02.08

二重写しの京都・下鴨本通

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下鴨神社の西側を南北に走る、下鴨本通は、わしにとっては馴染みの道であった。
ここに、「京都プリンスホテル」というホテルがあったが、これは岩倉にある「京都宝ヶ池プリンスホテル」とは縁もゆかりもなかったそうで、2000年に営業を終え、今は跡形もない。
わしはこのホテルの屋上ビアガーデンで友人10数人と飲んだ事がある。当時の先生に連れて行ってもらったのだが、「支払いは任せろ」と太っ腹だった先生が、請求書を見て青くなり、皆で慌てて出し合ったというほほえましい記憶が(笑) 
あと、「加茂みたらし茶屋」の近くの「からふね屋 下鴨店」にしばしば行った。当時、深夜営業の店が京都には数えるほどしかなくて、非常に重宝したのである。この店も今はなくなってしまった。
ほかにも、老夫婦でやっていた小さな洋食屋とかもあったのだが、そのレトロな雰囲気は「グリル生研」に残っている。「生産開発化学研究所」というやたら理系っぽい名前のビルの一階にある老舗洋食店で、下鴨神社で結婚式をすると、ここで披露宴をさせてもらえるとのこと。
しかし、そんな懐かしい匂いに取って代わり、いまや、下鴨本通は「パティスリーなんとか」とか京懐石の料亭とか、堂々たるお店が並んでいて驚いた。そのどれも新築ながら古いヨーロッパの町並みみたいな洋風に洗練された建築である。
この通りをどんどん北に歩いて北大路を越えれば、「京都ギリシアローマ美術館」とかもあるし、北山通に至れば、モダンだったり前衛だったりという建物がずらり並んでいる。まるで「欧米か!」である(笑)。

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2007.02.04

二重写しの京都・下鴨神社(2)

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さて、今、下鴨神社というと、絶大な影響力のある「そうだ 京都、行こう」というキャンペーンのポスターに使われている「光琳の梅」が注目の的かもしれないが、まだ、一・二輪ほころんでいた程度。

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全体的にはこんな感じ。

しかし、この光琳の梅、昔のわしの記憶にはないのである。後で植えられた・・・はずはないのであるが(^^;)

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それよりも楼門をくぐった中にあるものでは、この舞殿の清々しい姿が印象深い。
昔、この辺りで映画のロケをやっていて、故・三船敏郎と舞殿の横で肩をぶつけそうになった事があったなあ・・・

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足漬け神事などをする、泉川の上をまたぐ橋殿もまた、清らかな雰囲気の建物。この日は金屏風に午後の陽射しが当たって、神々しい眩さ。

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光琳の梅こそ、まだであったが、境内には椿も咲いていて、冬のみどりの中で気品ある彩りを放っていた。

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で、参拝のあと、楽しみにしていたのが、「加茂みたらし茶屋」でみたらし団子を食べること!だったのであるが、なんと、この日はお休み!
がっくりしていたが、下鴨本通をはさんで反対側に、とても素敵な喫茶店を発見。
「木下珈琲店」というこのお店、隅々まで神経の行き届いた清々しいお店で、チーズケーキセットを頂いてきた。珈琲は、ちょっと京都の店にしては薄かったかもしれないが、磨き上げられた店内の綺麗さは、下鴨神社の清爽な雰囲気と似て、とても気持ちよかった。

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2007.02.02

二重写しの京都・下鴨神社(1)

京都で暮らした年月がかなりなものになって、想い出の中の京都と現在の京都に、かなりの差異を感じるようになってきた。
わしはやたらと京都の中で引越しを重ねたので、いわゆる引越し貧乏である代わりに、あちこちに想い出を持つ事が出来ている。それをそろそろ引き出しから出して、現在の京都と重ねながら、二重写しの思い出語りを始めようと思う。

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1月31日、久しぶりに下鴨神社へ詣でた。ここは、わしの京都生活の最初の思い出の地である。
高校を卒業して、京都に来たわしは、左京区の高野に下宿し、御蔭橋を渡っては、この神社の境内を毎日横切っていたのである。

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下鴨神社を包む森林を「糺の森」という。平安遷都以前の山城盆地の風景をとどめる、太古の森なのである。完全に住宅地に囲まれ、東西300メートル、南北1キロくらいしかないけれど、巨木の立ち並ぶ雰囲気は荘厳だ。そして、かつては境内にはまったく照明がなくて、夜になると本当に真っ暗だった。肝試しのつもりで何度か強引に夜の境内を突っ切ったときの、ドキドキ感が懐かしい。

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現在は参道に照明が整っているのは、世相を考えると仕方ないだろう。
そのほかにも境内は整備と遺跡調査が進んでいる。今回「散策路」というものを見つけた。かつては踏み込めなかった森のなかに道が出来て、樹を縫い、泉川のほとりを歩けるのは楽しい。古代の祭祀跡なども表示されていて、神寂びた雰囲気を味わえる。

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朱塗りの楼門の鮮やかな色彩と軽快な姿が、いつ観ても爽快である。かつては21年ごとに建てかえられたそうで、神社の建物は「古さ」を良しとしない。穢れなさが身上なのだ。
しかし、変わらぬかたちは、心を落ち着かせてくれる。

追記・前に下鴨神社の夜の景色をアップした事があったなあ・・・と思って振り返ってみたら、ちょうど一年前に「夜の下鴨神社」というのを書いておりました。

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