え~、唐突ですが、京都とも小説とも全く関係のない話で申し訳ありません。
興味のない方は、あっさりスルーしてくだされ。
日曜日は、祇園祭の鉾立てを、夕方に見に行くつもりだったのが、とんでもないことになった。
実は、息子が夢中になり、ついに嫁さんもわしもはまってしまった、アーケードゲーム「ムシキング」の大会にこの日の午後、初めて参戦し、それが思いのほか長引いて、鉾立て見物どころでなくなってしまったのである。
ムシキング、については上のリンクを参照してくだされ。
最近、おもちゃ売り場にやたら、この関係のものが増えているのをご存知の方もおられるだろう。
簡単に言えば、コンピューターでCG画像を映し出し、カードを使って戦うじゃんけんゲームなのだが、
戦うキャラクターはすべて、実在のカブトムシ、クワガタムシなのである。
ヘルクレスオオカブトだの、ギラファノコギリクワガタだの、この世のものとは思えぬ巨大な甲虫が熱帯地方にはいるのだが、それらに強さのランク付けをし、ダイシャリンだのハヤブサだのサイクロンホイップだの、プロレス風の派手な必殺技を付与し、画面で戦わせるわけ。
甲虫たちは、画面の中でまるで怪獣のように咆哮を上げ、地響き立てて激突する。じゃんけんで勝つと技が発動し、敵の体力が減少。体力ZEROになると負けなのである。
一般的にはゲーム機のコンピュータ相手に戦うのだが、「ともだちとたたかう」という対戦モードがあって、それを利用してトーナメントや勝ち抜き大会が全国で開かれているわけ。
遅まきながらムシキングにはまった我が家は、ついに近所の●ガワールドで行われた大会に、意気込んで参加したのである。
熱心に遊ぶ息子は、ゲーム機相手だとほとんど負けを知らないまでに習熟。
しかしまだ保育園児なので、一人だけでエントリーは難しかろうと、「親子タッグ」トーナメント大会に申し込んだ。
エントリーは一週間前で、「リングネームを付けてください」というので、「チームひっさつ(必殺、ね^^;)」と付けた。
タッグを組むのはわしであるが、息子のほうが強いのはもちろん、実は嫁さんのほうがわしより、強いのである。
「おとうさんは、じゃんけん弱いからなあ、足引っ張らんといてや」
とほざく息子と嫁さんに、くそーと思いつつ、しかしどきどきしながら大会の日を迎えた。
32組が参加していて、わしら「チームひっさつ」の一回戦は最後から3番目の試合だ。待つこと一時間半・・・常連らしい出場者たちは、慣れたふうに淡々とゲームをこなしているが、わしらは初めて見る試合の雰囲気に興奮。息子は緊張に唇をきっと結んでいる。
大丈夫だ、最強の虫「ヘルクレスリッキーブルー」で戦うんだろうが、と励まし、ついにわしらのデビュー戦。
息子のリッキーブルーと組むわしの虫は「グラントシロカブト」である↓

相手も父子タッグである(母子タッグも結構多い)。そして先攻はどっちも子供。おないとしくらいの男の子だ。
対戦するのは、おお、息子のリッキーブルーの通常タイプ、ヘルクレスオオカブト。どっちも強さは最高の200。
さあ行け!
あ、何でそんなに早くスイッチを押すのだ(汗) もっと落ち着け。そうだ、タッチするタイミングをはずすな・・・げ!負けっぱなしではないか。
ほとんど良いところのないまま、敵の「合体必殺技」を食らって、息子の虫は撃沈されてしまった。青ざめてわしにタッチする息子。敵は二匹ともほとんど無傷である。既に相手は交代してパパがわしの相手だ。
敵の虫は「ヒルトゥスヘラヅノカブト」で、わしの「グラントシロカブト」よりも強さのランクは上。タッグの相性(相性が良いと合体技のパワーがあがるのだ)を優先して、強さでは少し不利な虫を選んだわしだったが、一匹だけになってしまった今は、圧倒的に不利だ。
ところが、わしのグラントシロカブトは、鬼神の如き奮戦を始める!
なんと、ほとんどじゃんけんに負けずに、ヒルトゥスヘラヅノカブトをあっさり撃破。頭をかいて子供と交代する相手のパパ。
さあ敵は、強さがこちらの倍もあるヘルクレスオオカブトだ。めらめら闘志を燃やして、わしは必死に敵の手を読む。
あいこを挟んで、こちらの究極必殺技「スーパートルネードスロー」が連続して炸裂。
黒マントの司会者(ゲームセンターの従業員のお兄さん)が、「すごいぞ!グラントシロカブト、大奮戦だ!」とマイクで絶叫する。
うしろから息子が必死に叫ぶ「おとうさんがんばれえ!」
しかし、敵の技も決まるとダメージが大きい。わしの方は体力がレッドゾーンに突入。あと一回、じゃんけんで負けたら終りだ。しかし、特殊技「あいこやぶり」「特殊ふうじ」も発動させて勇戦力闘。再びスーパートルネードスローが決まって、ついに敵もレッドゾーンへ。そして、あいこの連続。あいこやぶりのために、こっちの体力は減らず、敵の体力だけが減っていく。
隣の試合が終わってしまっているため、会場中の視線がこっちに集まっている。どよめきが背中を打つ。
「いい勝負やなあ」
なに、わしは賞賛されている?なんて晴れがましさ・・・
あと一撃、あと一撃決まれば、勝てる。
「あいこでもおとうさんの勝ちだ!」息子の叫び。
最後は、チョキでグーに敗れたのか、それとも究極必殺技を狙ったパーがチョキに撃たれたのか、よく覚えていない。
観戦用大画面に火花を散らして、わしのグラントシロカブトは散っていった。
茫然と画面を見上げる息子の頭を撫でて、観戦していた嫁さんのところへ戻る。
「すごい、よく頑張ったね!」
興奮とか感激とかにはいつもほとんど縁のない嫁さんが、目を輝かせ声を弾ませて迎えてくれた。
その懐へ飛び込んで、息子は泣き出した。
全精力を使い果たし、へろへろになりながら、わしは近来稀な満足感でいっぱいだった。
一回戦敗退。でも、最後のじゃんけん大会まで残り、誇らしくわしらは、会場をあとにしたのである。
・・・そのおかげで、物凄い渋滞に巻き込まれ、鉾立てを見にいけなかったばかりか、夕食を摂ったのは9時近くになるという目にあったのだが、充実した一日だった(笑)
あほな自慢話を最後まで読んでくださった方に、深く深く感謝します。
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