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2006.10.15

京都と「作家」 その5 瀬戸内寂聴

0610hajime_0251


京都と関わりのある作家として、避けて通れない存在であるが、できればわしとしては避けて通りたかったのが(苦笑)、瀬戸内寂聴である。

この人の京都との関わりは半端ではない。京都を舞台にした著作も非常に多いし、何より現在、京都に住んでおられるのである。
その嵯峨野の寂庵を、わしはお邪魔したことはない。それよりなにより、わしはこの人の作品を、自分から進んで読もうと思った事がない(汗)。

この人の文章は実に巧みであり、京都の描写も通り一遍でない優れものである。京都の風物が単なる背景でなく、登場人物の心象を描くものになっていて、実に味わい深い。
京都を知るためのガイドブックとして読む小説ならば、この人のものが随一、と薦めるにやぶさかでない。

しかし、瀬戸内作品は、徹底して、「女性のための作品」だと、感じるのである。ほとんどすべてが女性を主人公としており、大なり小なり彼女らは、瀬戸内自身が投影されているのであろう。
「愛の絵巻」と称される事が多いが、愛欲の遍歴を綴る作品がほとんどである。そのあたりが、純情なわしには刺激が強すぎて(爆)。

それにしても、瀬戸内作品は京都を隈なく、しかも深く描きつくしており、これから京都を描くには、「二番煎じ」を注意しなければならない。
「女徳」「煩悩夢幻」「京まんだら」「「幻花」「祇園の男」「比叡」「愛の時代」などは、京都を舞台とした小説として見逃せない作品であろうし、「色と欲に徹した男の業を描く」という「色徳」などは、わしが是非読まねばならぬ作品か(笑)。
「古都旅情」「寂聴古寺巡礼」という、タイトルからして京都案内的著作もあり、この人のパワフルな著作(そして風貌と言動)に接すると、「う~~、とてもかなわへん」と、後進のモノ書きとしてはびびるのである。

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コメント

避けて通って欲しかった・・・爆。
もしかしたら、以前も言ったかもしれませんが、私はこの方はあまり・・・苦笑。
過去に、仕事で実際にお会いしたことがあるのですが、皆さんの前での講演のときと、楽屋での態度の差に辟易したのがトラウマのようで、結局著書も一冊も読んだことありません。
私の中では、「そんな態度で、人生を語るな!!」といった感じでしょうかね。。。

投稿: よりりん | 2006.10.23 10:01

よりりんさん、わ、わわわ・・・大胆なコメント・・・と、何でわしが慌てねばならぬ(爆)
ううむ、そうなのですか。と唸るほかはないですな。

投稿: 龍3 | 2006.10.23 10:05

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