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2005.03.16

おじゃこさん

zuiso1

京都案内とは別に、京都に関するいろんな考察、愚痴などを書くカテゴリー「京都随想」を作りました。んで、第一回です。

 京都の言葉は、男女差があまりないという。特に親しい間柄では、全く同じような言葉遣いになるそうだ。
 その結果、よそさんが聞くと「京都の女の人は実にもの柔らかで女らしい。でも、男の人は、柔弱で頼りない」という印象を持ってしまう。

 学生時代、京都生まれ京都育ちの友人を、下宿に招いたことがあった。当時、わしの妹も京都に来て学んでいたので、三人で晩飯を作って歓談していたのだが、そのとき、友人がふと使った言葉。
「おじゃこさん」
 じゃこ=雑魚である。ちりめんじゃこ、などという風に使う。
 妹がそれを聞いて爆笑した。大柄で筋骨たくましい友人が、雑魚に「お」と「さん」を付けて喋ったのがひどく不似合いで、可笑しかったのだ。
 友人は、何で笑われたのかわからず茫然としていたが、わしが説明すると憮然とした。彼は、妹とわしの笑いに、
「標準語を話す(と自分では思っている)人間が方言を話す人間に持つ優越感」を感じ取ったのだろう。でも友人は特に怒りも抗弁もしなかった。

 今、わしはあの友人にすまないことをしたなあと思う。彼は闊達でユーモアに溢れ、なおかつ剛毅なところも持った青年だった。男の言葉に「おじゃこさん」はおかしいと思ったのは、わしと妹の無知と偏見であった。
 慣れない習俗に触れて、違和感を持つのは仕方がないが、馬鹿にして笑うことは自分の浅薄さの表明である。

 「おじゃこさん」と、わしも今では胸張って言うで。 

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コメント

父が言います。
「おたまさん」(卵)
「おいもさん」(お芋)
残念ながら主人は京都人でも関西人でもないので、日常の男性のおだやかな言葉づかいに接することはできませんが。
男性のやわらかな言葉は優しさを感じます。

京都に関する、考察、愚痴楽しみです。
裏側の京都のお話もしてみたいです。

今日、城南宮に行った帰り竹田駅から市バスに乗って塩野小路橋で下車して法住院を見てから今熊野商店街に行ってきました。
梅香園、魚市見てきました。
大谷園茶舗で番茶を買い、音羽屋で赤飯饅頭を買って、京家でコロッケ買いました。
そしてケベッケンでお昼ごはん。パンも買ってきました。
龍さんの紹介による今熊野商店街探訪 でしょうか?(笑)

龍さんもどこかにおられたかな?
また、ブログでおいおい紹介していきますね。

投稿: yume | 2005.03.16 19:43

yumeさん、わしの紹介のお店、総ざらいしてくださったんですね、感激です!
今日はわし、後ほどアップしますが、東福寺と泉涌寺の涅槃会をハシゴしておりました。でもお昼頃、ゲベッケンの前を通りましたから、たしかにすれ違ってはいたんですよね(^^)
yumeさんの目に映った今熊野商店街、いかがでしたか?

「裏側の京都の話」は、なかなか自分にとって痛いので避けてきたんですが、そろそろ触れずにおれません。小説や、随想で語っていきたいと思っております。

投稿: 龍3 | 2005.03.16 23:30

はじめまして&こんばんわ!
プログランキングから飛んできました。
「京都」って文字に惹かれてフラフラと‥(笑)
去年の春までは、ちょくちょく京都に遊びに行っていたのですが、いつも0泊2日の強行スケジュールで(メインがライブだったので)ちゃんと散策する機会がなかったので、なんだか写真をみせて頂いて嬉しい気分になりました。
嵐山には行きました(^^)v
八橋アイスを食べなかったのが、今でも心残りですが(爆)
一昨年の夏の早朝、地下鉄の五条駅からすぐそこのホテルへ行こうとしていたはずが、気がつけば丹波口の駅にいた私です。しかも途中で財布なくしたり(苦笑)
来年になったら、またゆっくり京都を訪れたいと思っているので、ここで勉強させていただきます♪
小説も、裏京都も愚痴も楽しみにしてますね!

投稿: 希理 | 2005.03.17 00:01

希理さん、ようおこしやす!
是非また、ゆっくり京都にいらして、存分に観たり食べたりなさっていってください。八橋アイスは・・・わしも、まだ食べたことないですが(^^)
へそ曲がりのわしが好き勝手に書いておりますし、ご参考になるかどうかわかりませんが、今後ともよろしゅうに。

投稿: 龍3 | 2005.03.17 00:12

昨日今熊野商店街に着いたのは12時半位だったでしょうか?
今熊野神社を見たり写真を撮ったり買い物したり14時位に東福寺駅に着きましたから、きっとどこかですれ違ってますね(笑)
泉桶寺とその近辺にも行こうと思っていたのですが、どうも体がだるくって。。また近々よせてもらいます。

今熊野商店街も元気ですね。
いろんなお店があっておもしろかったです。
ただ、メイン道路に面しているのが残念。一筋入ったところくらいだと落ち着いて買い物が出来ていいと思いました。

投稿: yume | 2005.03.17 17:08

yumeさん、たしかに駅から歩くとかなりありますね。無理せずまた。
メイン道路=東大路通に面した店が圧倒的に多いですが、実は今熊野商店街、横道に入っても面白い店は少しですがあります。一番目に紹介したニシダやさんも、今熊野交差点を東に入ったトコですし・・・また、ほかにも紹介しますね。

投稿: 龍3 | 2005.03.18 00:26

私は今、東京に住んでいますが、東京の男性も、私からすると「女性的」な言葉遣いをするように思えます。今東京で話されている言葉が「山の手言葉」がもとになったものだからでしょうか。
「ねえ…」という呼びかけや、「…でしょう?」という語尾は、この15年ですっかり慣れましたが、暮らし始めた当初は強い違和感をおぼえたものです。
夫は九州の人ですが、今では娘たちとの会話は「東京ことば」で、「ねえねえ、……でしょう?」になってます(笑)
そのため怒ったときの関西弁+土佐弁+九州弁は迫力もので、家族は縮み上がります(笑)

投稿: 妹子 | 2005.03.18 21:23

妹子さん、わしも東京の男性が発する
「・・・かしら?」という言葉遣いに、「ひえ~」と思ったものでした(笑)
で、東京の山手言葉には、かなり京都弁の影響が強いと言う説を聞いたことがあります。江戸時代、大名や上級旗本は、競って京都のお公家さんから嫁をもらったためだそうで、とくに「ざあます」言葉は、御所の女性ことばの変形なのだとか。
そして「関西弁+土佐弁+九州弁」・・・そらもう、最強最凶無敵ですな(爆)

投稿: 龍3 | 2005.03.22 10:44

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