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2004.12.19

「六番目の小夜子」という小説・そしてドラマ

rokusayo_006
「六番目の小夜子」は、作家・恩田陸氏によって書かれた小説である。
1991年、第三回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補となり、受賞は逸したが翌92年に、新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズの一冊として刊行された。
これは、早くに絶版になったそうで、わしは目にしたことがない。
その後、98年に大幅改稿されて、新潮社から単行本として出版された。(写真右側がそれ。左は2001年発行の新潮文庫版)

作者恩田氏によれば「かつて放映されていたNHKの少年ドラマシリーズへのオマージュとして書いたつもりだった」というこの小説は、NHK教育テレビ『ドラマ愛の詩」シリーズの一作としてドラマ化され、2000年4月8日土曜日の午後6時、衝撃の放映が開始されたのである。

ドラマは大反響を呼び、本放送中に再放送が決定するという異例さで、その後も再放送は繰り返され、ついに今年12月21日火曜日午後7時より、4回目の再放送が始まる。

わしは、最初の放映が始まる直前、小説を手にして読んだ。そして、異様にのめり込んだ。
奇妙なゲーム「サヨコ」が密かに受け継がれていた地方の高校、謎めいた美しい転校生津村沙世子の登場とともに巻き起こる奇怪な出来事・・・恐怖に彩られながらも、甘美な青春を細やかに描いたこの小説に、わしはノスタルジーと深い愛着を抱いて、夜毎読み返しつつ、「このイメージを壊されたくない」と、放映されていたドラマに背を向けていたのである。
しかし、ドラマが中盤になった折、テレビで見た予告編の鮮烈な映像に引かれ、ついにドラマにチャンネルを合わせた。
そこには見事なまでに胸ときめかせる世界が待っていたのだった。

わしはまだ覚束ない操作でインターネットで『六番目の小夜子」を検索し、ファンサイトにたどり着く。ここにはまた、新たな楽しさが待っていた。わしは、ファンサイトの常連となることで、インターネットを日常の道具とすることが出来た。
六番目の小夜子、なくして、このblogはなかった。

4回目の再放送にあわせて、インターネットでも記念企画が持たれる。及ばずながら、わしもそこに参加する。

   六番目の小夜子Special!


とにかく、少年少女向けドラマという枠を超えた、見事な作品である。未見の方々には強く視聴を勧めたい。
宮村優子氏の脚本は、原作の小説からは大胆な改変をほどこしたが、わしは、原作の香りをよく現代に移し、しかも独自の魅力的な世界を作り上げていると思う。

鈴木杏、栗山千明、山田孝之、という今や堂々たるスターとなった若き主演陣、多岐川裕美、村田雄浩、美保純、故・古尾谷雅人といった脇役の面々、彼等の生き生きした演技を引き出した演出陣、coba氏による実に印象的な音楽、すべてが絶妙なハーモニーを奏でている。
さあ、またあの、怖くて甘美な世界に・・・

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コメント

>六番目の小夜子、なくして、このblogはなかった。

私もそうです。このドラマなくして今のサイトはありませんし、今の創作活動もあり得ませんでした。そして、見ず知らずの小説家さんとこうして出会うこともなかったでしょう。
サイトの方は21日にあわせて衣替えする予定でしたが、平日ですし、もし仕事で遅くなると間に合わなくなる可能性もあるので本日衣替え完了してUPしました。今まであったものはほとんどなくなっていますが、今後徐々に違った形で復活させるかも知れません。

投稿: miyamo | 2004.12.19 13:31

miyamoさん、コメントおおきに!
衣替えされたサイト、清新ですね。
これからも、六小夜仲間として、創作活動仲間として、お付き合いをよろしくお願いします。
昨夜、久々に「六番目の小夜子記念館」を訪れてみて、あの頃の熱気を思い出し、感慨深かったです。
六小夜にときめくことが出来る限り、わしの青春は終わらない(^^)!

投稿: 龍3 | 2004.12.19 23:12

またまたコメント失礼致します。
六番目の小夜子、見ました!わたしも原作(図書館に有りました。写真で言う赤い表紙の方)を読みました。
その前までは、双子探偵を見ていたのですが、終わり、六番目の小夜子になったんですよね。
4回目の再放送なんですか!?知らなかった…ドラマになっている、という事は知っていたのですが…

1話から、怖かったです;でも、次も必ず見ます。
では、またコメント失礼致しました。わたしの所にもコメントありがとうございます。また、来させて頂きますね♪(小説の方も読ませて頂きます)

投稿: るるが | 2004.12.23 07:14

るるがさん、ドラマ六小夜、観て下さったんですね、おおきに!
そうか、小説は図書館にあったのですか、いい図書館だ(^^)
ドラマはどんどん面白くなりますよ、ご期待ください。

投稿: 龍3 | 2004.12.24 13:41

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