巨樹2・校庭の古き友
今年の正月、帰省して、息子を遊ばせようと、自分の通った小学校に行った。こんなご時世だから、校庭は閉ざされているかと懸念したが、おおらかに開放されていた。
そしてそこには、懐かしい友が待っていた。校庭の北西隅にそびえる、ポプラの巨樹。
仰ぐとその梢は、今も遥かに蒼穹を指して高い。
この幹におでこをくっつけて、かくれんぼや鬼ごっこの鬼は「もういいかい?」と叫んだ。
この樹の前にホームベースを据えて、野球をした。この根方に座って、友と喋った。
この枝葉の鳴る音を聞いて、授業を受けた。
この樹は、幼い自分たちを、いつも見守っていてくれた。
ひたすら天を指す細長い樹形は、人を圧倒しない。
のっぽの友達、というイメージだった。
だが、数十年を経て、変わらぬその姿に畏敬した。
こんなすごい生き物と物語を作れたことが嬉しかった。
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