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2004.05.24

劣化ウランのこと(ラスト)

さて、それでも米軍が劣化ウランを使うことに固執する理由は、例えば次のようなエピソードからうかがえる。

イラク戦争で、進撃した戦車部隊の1両のM1主力戦車が、軟弱な地盤にはまって行動不能になった。孤立したこのM1を狙って、イラク軍戦車3両が肉薄攻撃をかけてきた。しかし、恨みのこもったイラク戦車の砲弾は、M1の劣化ウラン装甲に阻まれて貫通しない。逆襲に出たM1の劣化ウラン弾は、イラク戦車を3両とも一撃でノックアウトしてしまった。

余りにも絵に書いたような劣化ウランの威力で、眉唾物の気がしないでもない。それでもこういう戦訓があれば、劣化ウランをやめる気にならないのはある意味わかる。「劣化ウランを使ってなかったら、このとき、お前は死んでいた」というわけだ。
劣化ウラン弾にぶち抜かれて死ぬか、それとも劣化ウランの放射線あるいは毒でじわじわ死ぬか・・・
やっぱり、戦車兵にはなりたかねー。

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2004.05.20

劣化ウランのこと(3)

タングステンだって重金属であり、放射線こそ出さないが腫瘍を作らせる害があるそうだ。そもそも、「使っていい兵器」なんぞ、ないのであるが。

湾岸戦争後、ボスニア軍事介入、旧ユーゴスラビア空爆、アフガニスタン戦争、そしてイラク戦争と、米軍は劣化ウラン弾を躊躇なく使い続けている。当然、日本に駐留する米軍も、装備していることは言うまでもない。
鳥島の射撃場で米軍は劣化ウラン弾を大量(1520発)に「誤射」したし、沖縄では劣化ウラン弾の薬莢がこれまたざくざく発見されたりもした。まったくもう、ひとごとではないのである。

ただし、述べてきたように劣化ウランを使った兵器は、核兵器ではないし、化学兵器でもない。ましてや「小型核爆弾」などでは断じてない。こういう煽り文句を使って劣化ウラン兵器の使用禁止や廃絶を訴えると、「デマ宣伝をしている」と揚げ足を取られる。また、「核兵器と言った方が、一般にはわかりやすいだろう」などという考えは大衆蔑視であり、あくまで正確なところを踏まえて論じないと説得力はないのだ。

で、兵器でない劣化ウランそのものは日本にあるのか?と探していたら、あったよ(@@)

「日本ではウラン燃料を濃縮ウランの状態で大部分を輸入していますので、劣化ウランは六ヶ所にあるウラン濃縮工場からのもののみとなります。 ウラン濃縮工場は現在の濃縮ウランの製造量は年間、100万kW級の軽水炉の燃料として、約5基分ですので、年間約600トン・ウランの劣化ウランが発生することになります。
 劣化ウランはウラン235が約0.25%含まれていますので、将来、核燃料として再利用することが考えられており、具体的な利用方法については現在検討中です。」http://www.atom.meti.go.jp/siraberu/qa/00/cycle/15-009.html

平和利用で安全なはずだった原子力発電でも、幾度となく危険なこと、致命的な事故がおきているのはご承知のとおりである。まして、蛮行そのものである戦争で「安全性に配慮」なんぞしてはおれん。
「放射能だかなんだか知らんが、んな目に見えないものより、目の前の敵をやっつけるのが先じゃ、ドカーン!」
と劣化ウラン弾をぶっ放し続ける米軍。
「人間のやることは、多くの場合非常に間が抜けている」と、軍事評論家・江畑謙介氏も言うておられるがなあ・・・

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2004.05.19

劣化ウランのこと(2)

劣化ウランが人体に無害だと主張する連中にとっては、湾岸戦争従軍兵のかなりの人員が訴えた放射線障害に似た症状、その兵士の子供に生じた奇形などの先天的障害は、何か別のものが原因だろうということになる。
そして、イラクの住民や子供に癌(白血病含む)や先天的障害が増えているという訴えには「そんな統計あてになるか」と悪罵を投げる。

だが、劣化ウランは放射線を放つ物質であることは間違いないのだ。天然ウランの60パーセントの放射線を出す。
加えて!劣化ウランの持つ化学的毒性は、天然ウランと変わらない。鉛とか水銀とかの重金属の一種であるから、内臓をやられるのだ。

放射線を出し、化学的にも毒である劣化ウランを、砲弾として大量にぶっ放した結果、戦場となったイラクの環境は汚染されたと考えるのが順当だろう。なにしろ、劣化ウランは燃焼するのである。燃えて、微粒子となってちらばったのである。その微粒子は、風に乗って日本にまで飛んでくるかもしれないのである。

劣化ウランと癌・先天的障害の因果関係は、確定的に証明されていないと、米軍とその提灯持ちどもはぬかす。
しかしなあ、「絶対的に安全な物質ではないことが確かである」物騒なものを、子孫に奇形が生まれるかもしれないという余りにも大きなリスクを犯して使うこたあなかろう?

何事にもアメリカ言いなりの日本政府当局だが、自衛隊は、劣化ウラン弾を使用していない(ということになってる)。自衛隊の戦車の徹甲弾の弾芯は、タングステンだ。劣化ウランとあまり変わらない比重で、威力は同等。とはいっても、だからぶっ放していいという話ではないぞ。(まだ続く)

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2004.05.18

劣化ウランのこと

前に宿題みたいに触れた劣化ウランのことだが
これは要するに、ウラン濃縮過程で生まれたウラン鉱石の残りかす=ゴミである。ところがこいつは滅茶苦茶比重が重いため、戦車の装甲をぶち抜く徹甲弾の弾芯に使うと物凄い威力を発揮する。おまけにゴミなもんだから、値段が実に安く付く。こりゃいいってんで、米軍が戦車砲弾、装甲車砲弾、さらには機関砲弾に利用し始めた。徹甲弾として使うと、発火点が1200度だかで、着弾の衝撃で発火し、敵戦車の中で燃え上がるという効果まであって、湾岸戦争で米軍は派手に撃ちまくった。

この、劣化ウランを使った対戦車徹甲弾の弾芯は、超固くて超重いダーツの矢のようなもの。炸薬としての火薬は入っていない。これが戦車に突き刺さると、瞬時に発火して燃えながら装甲版を貫通して内部に突入。突入した時点でも凄まじい運動エネルギーを持っているもんだから、内部を猛スピードで跳ね回り、搭乗員を八つ裂きにし、機器を破壊し、弾薬に引火させ、戦車を撃破するわけだ。米軍だけでなく、英軍も使用し、ロシアの戦車もこれを積もうとしているらしい。

戦車兵なんぞになりたかねー、と思わせる劣化ウラン弾であるが、さて、問題は、この劣化ウラン、放射能は大丈夫なのか?ということ。
米軍の公式見解ではこれ、まったく大丈夫。最近知ったのだが、米軍主力戦車M1の最近のタイプは、装甲材料として劣化ウランを使ってるそうだ。つまり、劣化ウランの矛を劣化ウランの盾で防ぐという、矛盾そのものの使い方である。1個5キロ余りの劣化ウランを使った砲弾を数十発積み込み、さらに劣化ウランの装甲(いったい何キロくらいだ?)で囲まれた戦車に乗り込むには、「劣化ウランは放射線を出してない」と思わねば、やってられない。(続く)

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2004.05.12

南禅寺水路閣

0405_019

京都の景色の中でも好きなものの一つ。古代ローマのような、ルネサンスイタリアのような不思議な建築が、湿潤な京都の風土の中で不思議に調和している。
しかし、ここ、やたらサスペンスドラマの「死体発見現場」に使われるんだよな(苦笑)
で、この写真を撮ったときは、女性モデルを使ったグラビア撮影らしいものをやってた。
驚いたのは、そのモデルの服、背中の方を「紙ばさみ」で留めて調節してたんだ。
「なるほど、写真て、写らないところは何をしててもいいんだ」と変に感心したよ。

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